柔道整復学科 モンゴル研修2024 現地レポート

2024年10月08日 国際交流

本学はモンゴルにあるモンゴル国立医療科学大学と大学間交流協定を締結しています。
2024年9月1日~8日に海外研修を実施し、モンゴル国立医療科学大学に教員2名、学生8名、大学院生2名の計12名で訪問しました。

現地からの学生レポートをお伝えします。

 

1日目

台風10号の影響で飛行機の離発着が心配されましたが、本学成瀬副学長の見送りのもとモンゴルに向けて予定通りに出国しました。
約5時間半のフライトを終え、モンゴルのチンギス・ハーン国際空港に到着し、大学の先生方や、4月に本学に来校した卒業生と再会しました。

空港のあるウランバートルからダルハン・オールへバスで向かう道中、夜空には満点の星が広がっていて、無数の星が織りなす天の川も見ることができました。

 

2日目

モンゴル国立医療科学大学のダルハン校で校内見学や附属病院を見学しました。

この日はダルハン校の入学式で私たちも参列させていただきました。日本の入学式とは違い、モンゴルの伝統的なダンスや歌を披露する場面もありました。

ダルハン校附属病院は診察室が何部屋もあり、点滴や血液検査・治療スペースが非常に充実していました。私たちが見学したときには、学生の健康診断が行われていました。
その後、ドラマ「VIVANT」の聖地巡りをしました。ドラマのロケ地になった場所を実際に訪れることができ、感動しました。

    

 

3日目

モンゴル伝統医療国際学校学長のTSEND-AYUSH Damba(ツェンド アユシュ ダンバ)先生にご挨拶をし、学内や病院内の見学をしました。学内では、様々な分野の研究室を見学しました。

モンゴル伝統医療国際学校の隣には、2019年に日本のODA無償資金援助により建てられたモンゴル日本教育病院があります。この病院はモンゴル国立医科大学の附属病院として日本の医科大学の指導により高次医療サービス提供拠点であると同時に教育・研究拠点として建設されました。病院内では日本の総合病院などと同じような、受付方法や呼び出し方法が使われていました。病院の外には日本とモンゴルの友好関係を示す銅像がありました。

次に国立伝統医療中央センターを見学した後、鍼・灸・オイルマッサージとカッピングの体験をさせていただきました。鍼は中国製のもので、日本で使用している鍼よりも太いのが特徴です。お灸はモンゴルの薬草を布で包んだものをオイルで熱し、ツボに当てていきます。最初は熱さに驚きましたが、薬草の匂いや温かさにリラックスすることが出来ました。

   

 

4日目

モンゴル相撲の横綱がオーナーを務めるリハビリテーション病院を見学しました。この病院では、中国式のCT画像やMRI画像をAIが診断しています。

その後は、本学保健医療学研究科博士前期課程柔道整復分野(指導教員:久米先生)で大学院生として留学していたナムナさんが開業したオーロラスポーツリハビリテーションセンターで臨床実習を行いました。来院した患者さんはスポーツを行っている方が多く、腰や下肢の疾患が多く見られました。教科書や授業で勉強した疾患を目で見ることができ、また、徒手整復時の助手をさせていただく場面があったので、良い経験になりました。

臨床実習が終わった後はサウナに連れて行っていただきました。アメジストなどの石が使われているサウナや部屋全体が塩でできているサウナなど、たくさんの種類のサウナがありました。4日間の長距離移動の疲れが癒され、リフレッシュすることが出来ました。

   

 

5日目

伝統医療セラピスト学科のズル先生の接骨院を見学した後、モンゴル国立医療科学大学の副学長と面会し、世界104の医科大学と行う国際交流の中で、東京有明医療大学との交流が最も有益な関係となっているとのお言葉をいただきました。

先生方が在モンゴル日本大使館を表敬訪問している間、4月に日本に来ていた学生と再会し、大学内を案内してもらいました。

夕方、チンギス・ハーンミュージアムに行きモンゴルの歴史に触れた後、モンゴル伝統劇場にてホーミーや馬頭琴を鑑賞しました。そのあと、モンゴルで一番大きいと言われているデパートにお土産を買いに行きました。

 

 

6日目

学生間交流の一環としてモンゴルの学生と合流し、アーリアバル仏陀の瞑想と僧院という山の上にあるお寺に行きました。

その後は、モンゴルの学生に教えてもらいながら、ラクダに乗ったり、馬に乗ったり、鷲を手に乗せたり、弓矢を打ったり、日本ではなかなか経験できない貴重な体験ができました。モンゴルの学生が馬に乗って走り回っている姿や、弓矢を構えている姿はカッコよく見えました。

夕方にはギネスの記録を持つ世界一の大きさのチンギス・ハーン騎馬像の見学に行きました。

その後ゲルに行き、翌日のシンポジウムで発表する学生はその練習を、そのほかの学生はモンゴルの学生と一緒に過ごしました。ゲルの中は暖かく、夜の寒さを全く感じませんでした。

     

 

7日目

今年で4回目となる伝統医療国際ジョイントシンポジウムが行われました。コロナ禍でしばらく開催されていませんでしたが、今回シンポジウムを開催することができ、国際交流の再開を示しているとおっしゃっていました。本学の学生2名、大学院生2名、モンゴルの学生2名、卒業生1名の計7名が発表しました。モンゴルの学生や先生方が聞いている緊張感の中で、各々が取り組んだ研究について発表したことは大きな経験となりました。

その後は、本学柔道整復学科教授久米先生の基調講演が行われました。授業では伺うことのできない話ばかりで非常に興味深かったです。

  

 

8日目

朝4時半に集合しチンギス・ハーン国際空港に向かいました。モンゴルでお世話になった先生方に挨拶をし、みんなで写真を撮って出国手続きをしました。

約5時間のフライトを終え到着した成田空港では、本学の橋本学科長にお出迎えいただきました。帰国した時のみんなの表情は安心したように見え、不安でいっぱいだった行く時とは別人のようでした。