本学大学院修了の立川さんが日本臨床神経生理学会の優秀論文賞を受賞しました
2023年12月22日 社会貢献・研究
去る2023年11月30日(木)~12月2日(土)に開催された第53回日本臨床神経生理学会において、本学大学院の修了生・立川諒さん(現:ICM国際メディカル専門学校 鍼灸学科 教員)が2022年に発表した論文が優秀賞として表彰されました。
おめでとうございます!
この論文(DOI:10.11422/jscn.50.1)は、立川さんが本学大学院・保健医療学研究科(保健医療学専攻・鍼灸学分野)博士後期課程に在籍していたときに実施した一連の研究の一部をまとめたもので、詳細は以下の通りです。
把持運動負荷がMismatch Negativityに及ぼす影響
著者
立川 諒、木村友昭
研究のポイント
- 適切な強度の運動はヒトの認知機能に対して好ましい影響を与えると言われていますが、強い運動負荷は時として認知機能を低下させることもあることが知られています。
- スポーツを行う際、そのような認知機能低下は集中力の低下や判断ミスなどにつながる可能性があります。
- 今回の研究では、強い運動負荷が認知機能に及ぼす影響を調べるために、ミスマッチ陰性電位(MMN)という指標を用いて検討しました。MMNは、脳がどのように自動的に情報を処理しているかを示すものです。
- 研究の結果、強い運動負荷はMMNに反映される認知機能の中でも“注意を向ける機能”に影響を与える可能性があることが分かりました。
- 今回の研究成果を応用することにより、鍼灸施術が強い運動を行うアスリートの認知機能を維持させることが出来るのか、という研究への発展が期待出来ます。
受賞者・立川諒さんのコメント
この研究は、大学院時代に行った研究の一部です。本論文を作成する過程において、指導教員である木村先生をはじめ、多くの方からサポートをして頂きました。
決して私一人では完成していない研究であり、受賞に至る過程で関わっていただいた全ての方に心より感謝申し上げます。
今後、この研究をさらに発展させ、臨床神経生理学分野、スポーツ分野、鍼灸分野の発展に貢献していければと思います。
関連サイト
- 第53回日本臨床神経生理学会
- J-stage(当該論文の抄録掲載)