3月10日金曜日は研修の最終日を迎えました。
シンガポール国立大学(NUS)看護学部の特別応接室兼会議室にて、本学学生が一人ずつ研修の成果を発表しました。
NUS国際交流センター長による総評
一人ずつの発表にNUS看護学科の国際交流の先生方がていねいに講評してくださいました。
総評として、国際交流センター長のElaine先生から
「シンガポール人でありながらも私たちが気づくことがなかったシンガポールの看護の特徴を、さらには日本の看護の特徴を、私たちの方こそ東京有明医療大学の看護学生お一人ずつから学ぶことができ、こんなに有意義な交際交流はほかにありえない」
とのご評価をいただきました。
ケーキをほおばりながらの発表会
研修成果の発表会は、とても和やかで明るく楽しい雰囲気のもとで行われました。
実は,発表に先立ち,色とりどりのトロピカル・フルーツで美しく飾られた大きなケーキを発表会参加者全員にElaine先生自らのお手盛りで切り分けてくださったのです。
色鮮やかなトロピカル果汁ジュースも添えてくださいました。
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Elaine先生とNUS学生代表と本学学生,それにNUS看護学部マスコット・キャラクターの”NEDDY”,そしてケーキ[/caption]
陽気で快活で心優しいElaine先生のお心遣いにより、全員でケーキをほおばりながらの発表会となり、本学学生たちも緊張から解放され、発表の際の英語のイントネーションから、心と言葉が一体となっていたことが明らかでした。
その結果,TAUの学生一人ひとりの思いが自然に英語の音調(しらべ)にのり、発表を聞いてくださったElaine先生をはじめとする国際交流の先生方やNUSの学生たちに心地よく受け入れてもらえました。
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発表会の様子[/caption]
世界トップクラスの看護教育機関からの修了証書授与
発表会が盛り上がりを極めたところで、前述ような総評をいただいた後、修了証書の授与式が行われました。
Elaine先生ならびに交際交流センター副長のZakir先生との協働の司りにて、本学学生一人ひとりに修了証書が手渡され、それぞれにお言葉をかけていただき、固い握手を交わしていました。
写真は,修了証書を授与した直後の本学学生の様子です。
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修了証を授与された学生たち[/caption]
多様性社会・未来型社会の模範国家として知られるシンガポールにて、そして大学世界ランク18位(アジア地域ランク1位)のNUSにて、そして同国の最高峰の看護教育機関であるNUS看護学部にての研修を受けた証である修了証書は、本学学生がそれぞれにより深く自己を認識した証にもなりました。
NUS学生からのサプライズ
修了証授与式の後には予想外の衝撃が待ち受けていました。
なんと、本学学生一人一人に、滞在中に交友を深めたNUS学生全員が寄せ書きカードが届けられたのです。
カードには小さな文字がぎっしり詰まっていました。どれも一人ずつに対して一人ごとがそれぞれの思いをしたためた暖かい言葉ばかりでした。一生忘れられない思い出ととも生涯の記念品をももらったようです。
実は、NUS学生たちは今日は実習や実技試験で非常に忙しいのですが、かなり無理をしてでも代表学生に届けさせてくれたのです。
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カードを直接届けてくれたNUS学生代表と[/caption]
ケーキが象徴するもの
シンガポールのような英語文化圏においては、一つのケーキを切り分けて一緒に食べるという習慣は、それを切り分けた人の「友好(親密なつながり)」の思いが込められることが普通です。
さらに、シンガポールに大きな影響力を持つ中国語文化圏では、丸い形のお菓子は「繁栄(発展)と万歳(永遠のような長い時間)」の象徴です。
今日の発表会でElaine先生が、彼女の秘書がやろうとしていたのを押しのけてまで、ご自身のお手盛りでケーキを全員に切り分けてくださり、それをElaine先生をはじめNUS側全員と本学全員で一緒に食べる機会を設けてくださったのは、シンガポール国立大学看護学部と東京有明医療大学看護学部との間の学術ならびに学生相互交流の発展と末永い友好を願う熱い思いが込められていたといっても過言ではないでしょう。
翌日は帰国の途につきますので、学生同士は交友の継続と再会を誓い合い、教職員同士は両大学の看護国際交流を通しての国際看護への寄与を誓い合い、そして全員がお互いに感謝の意を表し,それぞれに尽きない名残を惜しんでいました。
本学学生はもちろん、お世話になったNUSの先生方や職員の皆様お一人おひとりに、それぞれの方へのお礼の気持ちを言葉(英語)にして、手造りの感謝状に手書きでぎっしりとしたためて、お別れの際に手渡していました。
第6日目 最終日の報告は以上です。
3月11日(土)発の飛行機で帰国予定です。